9月7日から9月10日にかけて3泊4日で信越トレイルに行きました。
残暑も厳しく、蚊もアップダウンも多く大変なトレイルでしたが、キレイなブナの森を淡々と歩くと、COVID-19の自粛疲れで訛っていたいろいろな感覚が戻ってくるようでした。
今回の旅は、バックパックや小物類のテストとハンモックスルーハイクの可否の検証を目的としました。
至るところに信越トレイルの看板がある
1日目 ( 9月7日 晴れのちくもり )
信越トレイル北上ルートの出発地点は斑尾山の山頂で、そこに至るまでの道のりは各自に任されています。
公共交通機関を使う場合は一度斑尾山を登ってまた降りなければならないのが大変ですが、
アトリエのある信濃町から車で登山口の釜石山分岐まで送ってもらったため、比較的早く斑尾山に到着できました。(釜石山分岐を7:30に出発)
斑尾山頂が信越トレイルのスタート 既に汗びっしょり
振り返ると野尻湖 ナウンマンゾウの発掘地やサウナで有名
斑尾周辺はトレイルの管理が行き届いていて、とても気持ちよく歩くことができます。草刈りもきちんと行われていて、膝に負担がかからないようにスイッチバックが多数。整備されたトレイルを歩く気持ちよさを感じることができます。
山頂をスタートしてあっという間に赤池テントサイトに到着。(10:30到着)
キャンプ場周辺には水洗式のトイレと駐車場があるのみでした。
水は水道から出ますが、基本的には浄水が必要のようです。
キャンプ場自体は芝生でよく整備されていましたが、ハンモックに適した木はなく、まだキャンプするには時間も早いため、次のテントサイトに向けて出発しました。
テントサイトはきれいに整備されている
トイレのある建物の2階には赤池を見渡せる休憩スペースが
その後も割と整備された道を歩いていきます。林道区間がありますが、久しぶりのハイクには丁度よく、足腰が徐々に感覚を取り戻していくのがわかります。
雪と風で根本が曲がる木々は、豪雪地帯ならでは
林道歩きも悪くない 台風直後で風が強い
1日目の宿泊地は桂池テントサイトです。
ここから水場までは少し遠いので、翌日の分まで太郎清水で補給してからテントサイトに行きます。
このサイトも赤池キャンプ場同様ハンモックに適した木はないので、コンクリートに囲まれたシェルターの様な場所にハンモックを張りました。
ここでは神奈川県から来たハイカーが先にテントを張っていました。少し世間話をしたあと、すぐに夕食を済ませ寝床に入ります。
歩行距離は約35km。久々のハイクで足に豆ができました。
四方を囲まれたシェルター隣の建物は屋根付きで椅子とテーブルもある
シェルター内にはレジスターとトレイルマジック
2日目 ( 9月8日 晴れ )
昨日の整備された遊歩道とは一変、稜線沿いをひたすら歩いていきます。細かなアップダウンが多くてとても大変です。
基本的には日本の里山登山で、直登と急降下を繰り返し、たまに気持ちのいい穏やかなトレイルを歩きます。
水場はところどころに沢や沼地があるので、浄水したら飲めないこともなさそうです。
今回は蚊がたくさん飛び回る中浄水するのが面倒くさいので、昨日のテントサイトの水を3リットル運んで飲みました。ひと夏分の汗をかいた気がします。
雪の重みで垂れ下がった木々をくぐるようにして歩く スクワットの連続で地味に辛い
関田山脈の稜線を縦走 右手には飯山盆地や馴染み深い野沢温泉スキー場 左手には上越と日本海。
15時頃に光ヶ原高原キャンプ場に到着。管理人が常駐するキャンプ場です。
スルーハイカー以外の客も遊びに来ていて、真夏は若者で賑やかになりそうです。
管理人の方がハイカーフレンドリーで、シャワーも貸してくれて( 200円 )、ゴミの回収もしてくれました。
本来は木のない芝生の空き地がテントサイトでしたが、ハンモックで来たのならどこでも張っていいと言ってくれたため、
バーベキューサイトでハンモックを張ることができました。日陰もあって眺望もよく完璧。
自動販売機もあったので、コーラやファンタを補給。汗だくの身にしみました。
トイレも水場も近く、自販機もあり完璧 素泊まりも安い
3日目 ( 9月9日 晴れのち雷雨 )
3日目も基本的には二日目と似たような景色、永遠と続くアップダウンに苦しみました。天気予報では曇りでしたが、完全に晴れで無風。クタクタになった1日でした。
ところどころに湿原や沼がある その度に大量の蚊に遭遇
峠には嬉しいものが
17時ごろに野々海高原テントサイトに到着しました。
その頃から雲行きが怪しくなり、ハンモックを設置したあとから急に土砂降りに。雷もすごい。
雨の中夕食を済ませて、すぐにハンモックに入って寝ました。
見事な入道雲を眺めながら少し早足で歩く
テントサイトには距離の遠い木々がある ハンモックに適した木は二箇所ほど
4日目 ( 9月10日 曇りのち晴れ )
昨晩はかなり雨が降ったためハンモック内の浸水が心配でしたが、地面に置いた靴が濡れた以外は問題なく、快適でした。
濡れたタープを撤収してザックの上部にくくりつけて出発。
きれいな湿原を抜けて、僅かなアップダウンのあとにあっという間にゴールの天水山に到着しました。
昨晩の雨のおかげか雲海も見え軽快に歩きました。
そこから3時間程度下って森宮野原駅に到着。
信越トレイルをスルーハイクしました。
テントサイトの近くには湿原が
日本海側の景色
駅までは車道を歩くが、景色が綺麗で飽きることはない
次は積雪期にスルーハイクしてみたい
信越トレイルでハンモック泊は可能か
基本的には可能でしたが、赤池テントサイトには木がないため利用する場合は地面に張るのがいいかと思います。
万が一ハンモックを張れない場合も考えて、グランドシートや、大きめのタープがあったほうがいいかもしれません。
今回久しぶりにハンモックで旅をしましたが、やはりハンモック泊は日本の旅にピッタリだと再認識しました。
寝心地が良いのはもちろんのこと、
・本体とタープが離れているため結露が少ない
・万が一雨が降ったときでも、濡れるのはタープのみで、本体は濡れずに翌日も快適(本体を乾かす必要がない)
・地面が濡れていたとしても、浮いているために本体への浸水を回避できる
といった利点があります。
雨のよく降るニュージーランドやイギリスにもピッタリです。
雨がふらないときはタープなしで
信越トレイルは蚊がとにかく多い
全線通して蚊がとても多かったです。夏にスルーハイクする方は、しっかりとした虫よけ、バグネットがあったほうがいいでしょう。
今回はそこまで蚊対策をしていきませんでした。虫よけは天然成分のものより、ディートの配合率が高いものを選び、行動中のバグネット、タープのモスキートネットなど、あらゆる蚊対策をおすすめします。
トンボは蚊を食べてくれるので、ありがたい味方
ルートファイティング
信越トレイルの標識はところどころあるものの、地図無しで歩けるほどではありません。
今回の旅の実行を前日に決めたため、オフィシャルマップは持って行きませんでした。
代わりにiphoneアプリのYAMAPと山と高原地図、時々スーパー地形を併用しました。
iphoneが壊れたときのために、小さめのスマートフォンを携帯すれば、万が一の際も安心かと思います。
充電はモバイルバッテリーを持ち歩きました。
歴史などを深く知りたいならガイドブックがあったほうがいいかもしれません。
埋まってしまった信越トレイルの看板
バックパックのテストも上々
今回の旅の目的は開発中のバックパックの調整でもありました。
信越トレイルでも問題なく歩くことができました。
現在最終調整中です。ご期待ください。
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