登山用品店に行くと、
日帰りだと20L程度、山小屋泊だと35L、テント泊だと45L以上は必要だと店員に言われます。
確かに昔ながらのテントや寝袋を使えば妥当な数字ですが、生地や山道具は常に進化しています。
無駄を省けば十分に、25Lのバックパックでオーバーナイトハイキングができます。
登山の文化では、バックパックは大きければ大きいほどかっこいい、という考えが未だに残っています。
まるで武士や修験者のごとく、我慢をして登頂することが美しいというような考えもあります。
しかし、山や自然を存分に味わうのなら、我慢は必要ありません。
散歩をするように旅に出かけられれば、山がもっと身近になります。
背中に収まる大きさのバックパックで旅をしたい
小さいバックパックにするメリット
荷物が小さいと岩場でも快適
装備の軽量化とともに大切なことは、荷物の体積を減らすことです。
どんなに軽い荷物でも、自分の体より大きいバックパックだと歩きにくいのは想像に難くありません。
小さいバックパックにすることによって得られるメリットがあります。
素早く動いてもザックが揺れない
バックパックが小さくなればなるほど、行動が素早くなります。
ザックの外側にマットをつけると動きにくくなりますが、背中に収まる程度の大きさだと、行動が圧倒的に楽になります。
荷物が岩場に引っかかる可能性も減ります。
背負ったりおろしたりが楽
バックパックが小さいと荷上げ荷降ろしが楽です。
背負ったまま荷物を取り出すこともでき、行動の自由に繋がります。
見た目が仰々しくなくなる
大きい荷物だと、いかにも登山に行きますという見た目になり意気込んでしまいます。
荷物が小さいと、散歩の延長のような気分で軽やかに歩くことができます。
装備を小さくするコツ
【テント類】テントをシェルターやタープに変える
シルナイロン製のシェルターは収納サイズが小さい
フライシートと本体が分かれたテントは、外界と内部の空間を遮断し安心感がありますが、その分収納サイズが大きくなります。
「雨風から身を守り一晩過ごす」という目的を達成するのであれば、テントをシェルターかタープに変えるだけで、収納サイズが3分の1程度になります。
収納サイズという観点でみると、グランドシートのいらないツェルトや床付きのシェルターの方がタープよりも優れます。
蚊帳は畳むと意外にかさばるので、虫のいない季節は持ち歩かないほうがいいです。
全部込みのサイズでみるとツェルトが最強か
【その他の登山用具】全て一つの袋にまとめる
細かいデジタルガジェットや登山用具は、それぞれに袋を用意するのではなく、一つの袋にまとめます。余計な生地を持ち歩かないことで、荷物の嵩を減らします。
小さいザックで旅をする
登山用具は常に進化していて、生地は薄く軽く丈夫になり、機能も磨かれ続けています。
昔ながらの「テント泊だと45L以上のバックパックが必要」という常識は覆され、今後はナップザック程度の大きさで何泊も旅をできるようになるかもしれません。
そうしたら、旅がもっと快適に、山や自然が身近になります。
そんな旅を夢見ながら、今日も商品開発を続けています。