どんなウェアにも合わせやすく、山の中でわざわざ汚れやすいものを使う潔さもあり、白いギアをいくつか愛用しています。
しかし白いギアを使う上で気になるのが「汚れ」。
汚れを”味”と捉えるか、単なる”汚れ”と捉えるかは人それぞれですが、やはり愛用のギアがきれいだと心も弾みます。
今回の記事では、汚れたギアの手入れ方法についてまとめています。
基本的な手入れの方法
一般的なバックパックの洗濯方法は
- すべてのバックルを外す
- 中性洗剤を溶かしたぬるま湯でもみあらい
- 丁寧にすすいで風通しのいい場所で陰干し
です。
生地への負担が少ないため、バックパックを長く大切に使いたい方はこちらの方法をおすすめします。
グリッド状のHDPEのために、洗濯直後は波打つような風合いに
基本的な方法が面倒な人は
私の場合は、手で洗うのが面倒なため、ネットに入れて普通の洗剤で洗濯機にかけています。
山で命を守る装備が、洗濯機程度のすすぎ洗い程度で壊れてはいけないと考えているためです。
また、僅かな生地の劣化と清潔さを比べたら、清潔さを取ったほうがトータルとして山を楽しむことができます。
今回は、洗濯機にかけただけでは落ちにくい汚れを薬品を使ってきれいにしていきます。
薬品を使ってきれいにする
今回使うのは
重曹
酸素系漂白剤
クエン酸
です。
基本的には布製品のため衣類と同じものを使用します。
重曹 酸性の汚れを中和。粒子が細かいため研磨作用があります。ブラシと併用して汚れを掻き取ります。
酸素系漂白剤+クエン酸 漂白作用がある他、アルカリ性になった衣類をクエン酸で中和することによって生地への負担を抑えることができます。
薬品を使って一通りつけ置き洗いやこすり洗いをしたあと、洗濯機にかけて陰干ししています。
3種類の生地のギアをきれいにする
XPAC×酸素系漂白剤+クエン酸
手垢や砂ぼこりで汚れたXPACを、酸素系漂白剤に30分ほど浸します。
よく手で触る小銭入れのフラップ部分や、カドの汚れがきれいになったのがわかります。
拡大してみると、繊維の上に乗っている汚れは取れているのがわかりますが、繊維の隙間の汚れは取れていません。
極細の歯ブラシ等で磨けばもう少しきれいになりそうです。
HDPEGridstop×酸素系漂白剤+クエン酸
こちらは酸素系漂白剤に1時間ほど浸しました。
全体的なくすみも落ち、泥汚れもきれいになっています。
拡大してみると、汚れの落ち具合がわかります。
HDPEGridstop×重曹+ブラシ磨き
古いバックパックの生地裏のウレタンコーティングを剥がす際に使われるのが重曹です。
重曹をとかしたぬるま湯の中で、バックパックの汚れを直接ブラシでゴシゴシこすります。
直接的な汚れはとれたものの、全体的なくすみは落ちません。
シルナイロン
重曹に浸したり、酸素系漂白剤に浸してみましたが結果はあまり変わらず。
おそらくですが、紫外線劣化による黄ばみのため、薬品は反応しないようです。
ギアの汚れの種類
ギアに付着する汚れは土ぼこりや泥、皮脂があります。
どれも重曹+こすり洗いか酸素系漂白剤で取り除くことができそうです。
所感では、酸素系漂白剤のほうが全体的なくすみの除去に効果がありそうです。
紫外線による黄ばみは「味」として楽しむ
調べてみたところ紫外線による黄ばみは回復不可能なようです。
洗濯後の乾燥や保管の際は、紫外線の当たらないところがおすすめです。
山遊びを楽しむなら紫外線は避けては通れません。
経年劣化は、たくさん外で遊んだ勲章として、楽しむのもいいかもしれません。