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買ってよかった山道具ベスト10 小物編

登山やロングトレイルを始めて以来、色々な山道具を買ってきました。
数々の失敗や散財をしてきましたが、ごく稀に「これは素晴らしい製品だ」と思える装備との出会いもあります。
その中には「この装備があったら登山がもっと快適になる」「これは万人にお勧めできる」と思える装備もありました。
今回は、ランキング形式にして、「これは買ってよかった」と思える装備を紹介します。
素晴らしい製品に囲まれる幸せ

選択の基準

ランキングを選出するにあたり、道具選びで大切だと思う点を挙げます。
長く使える
ウルトラライト系のギアは軽量さを優先するあまり耐久性が低く、壊れたら自分で直しながら使っていくことが一般的です。しかし、実際に山の中で壊れてしまってすぐさま直せるかと言ったら、多分できません。
軽量さと耐久性はある程度まで両立が可能で、ギリギリまでバランスを取った製品こそが、美しく完成した装備だと考えています。そういった製品は軽量にもかかわらず、一度買ったら長く使えます。
登山業界のビジネスを考えると次々に買い直してもらったほうがいいのですが、飽きずに長く使える装備の方が、懐にも優しいでしょう。
また同じものを買い直したいと思える
登山の装備に消耗品があるのも確かです。長く使える装備をハイキング中に落としてしまうことあるでしょう。
例え買い直す必要に迫られたとしても、同じものをまた使いたい、この装備でなくてはダメだ、と思えるものを選んでいます。
いろいろな用途に使える
一つの装備で色々な使い方ができる装備を選んでいます。同じ用途でずっと使い続けると、負荷が集中し故障の原因になります。当然飽きも出てくるでしょう。
装備の軽量化のためというのももちろんありますが、一つの道具にたくさんの使い方がある方が、様々な場面で柔軟に対応でき、リスクヘッジに繋がります。
長い旅こそ道具選びは慎重になる
 

【10位】テトラドリップ ステンレス

価格 ¥2,800+tax
質量 25g

朝のコーヒーが欠かせないハイカーにとっての最終解

3枚のステンレスの板を組み合わせる事によってドリッパーになるコーヒーグッズ。
期間の短い旅ならドリップパックのコーヒーを日数分持っていきますが、長い旅の場合、テトラドリップとペーパーフィルター、挽いた豆を持っていきます。ゴミを減らす事もできますし、スーパーで挽き売りしているご当地豆を楽しむことができます。
ユニフレームやGSI、モンベルのコーヒードリッパーも使いましたが、圧倒的にコンパクトになるテトラドリップが携帯性、衛生面、耐久性全てに置いて上回っていると感じます。
ステンレス製なので一度買ったら無くさない限り一生使えることもポイントです。

ここが惜しい

・三つのステンレス板を組み立てる時、手を怪我しそう
・組み立て時の向きがわかりにくい
・若干重い
下敷きの用な素材のポリプロピレン版は溶けやすいので要注意

【9位】バンダナ

価格 -
質量 20g~30g

ウェア以外に持ち歩く布はこれ一枚で十分

どこにでもある普通のバンダナですが、こんなに使える山道具はありません。
シャワーや風呂の後の体拭き、濡れたテント拭きだけではなく、帽子の中に開いて挟めば首筋の日焼け防止にもなります。
小さくまとまるポリエステルの吸水タオルも使いましたが、拭きごこちや肌触りは綿に敵いません。特に匂いに関して、吸水タオルはとんでもない匂いを発することがありますが、綿のバンダナに変えてから匂いに悩まされることが無くなりました。
日除けに使う場合は手ぬぐいよりも正方形のバンダナの方が優れていると感じます。生地端がほつれることもないので、耐久性にも優れます。

ここが惜しい

・吸水性に限界がある

【8位】チタンパーソナルクッカーLサイズ snowpeak 

価格 蓋と鍋2つセットで¥7,900+tax
質量 単体で99g

袋ラーメンが2つ入る大容量クッカー

一般的なクッカーよりは大きいですが、これ一つあれば袋ラーメンを一気に二つ茹でることができます。パスタも吹きこぼれることなく茹でることができます。
フリーズドライやアルファ米を主食にして、お湯だけ沸かせればいいという考え方もありますが、それだとコストがかかり過ぎます。
安価な袋ラーメンを一気に二つ食べてカロリーを摂取するのが、1番割安で腹が膨れるというのが長年の結論です。
容量が大きいため、アルコールストーブやコップ、スプーン、テトラドリップ、コーヒーの粉など調理関係のものがすべて入るのも素晴らしいです。

ここが惜しい

・取っ手がすぐに取れる
・横長形状のためパッキングが難しい
蓋もセットでついてくるが、アルミホイルで充分

【7位】plenue D cowon

価格 約¥30,000
質量 96g

最長のバッテリーを誇る小型デジタルオーディオプレーヤー

デジタルガジェットは常にバッテリーの残量との闘いです。1日でバッテリーを使い終わってしまう電子機器が多い中、これだけ電池がもつものは稀有な存在です。
行動時間中に音楽やポッドキャストを聴きっぱなしにしても、丸5日は持ちます。
スマホとは別に音楽再生専用機をもつことは荷物の質量増につながりますが、この端末は軽くて小さいので、ポケットに入れっぱなしでも全く気になりません。
microSDを使って容量を増やすことができるので、音楽好きにとっては最高です。
ITunesなどの専用ソフトなしに、フォルダとファイルで音楽 を管理できるので、旅先のネットカフェや図書館のPCで音楽を入れ替えることもできます。

ここが惜しい

・本体の角が鋭いので、ポケットに穴が開く
・SDにたくさん音楽を入れると起動に一分以上かかる

【6位】スクイーズフィルター SAWYER

価格 約¥7,000
質量 71g

フィルターの交換いらずで一生使える浄水器

浄水器はいろいろなメーカーから出ていますが、主流はフィルター交換式です。最近人気のKATADYNビーフリーも、浄水スピードが落ちたらフィルターを変えなければなりません。都合よくアウトドアショップにフィルターが売っていない場合ももちろんあります。
そこでお勧めなのが、ソーヤーの浄水器シリーズです。付属の注射ポンプで、綺麗な水を逆流させれば、浄水力が復活します。
他のものに比べて浄水スピードは落ちますが、フィルターを変えるコストに比べたら安いものです。

ここが惜しい

・水漏れを防ぐパッキンを無くしやすい
・一度フィルター内に匂いがついてしまうと落ちるまで時間がかかる
・ペットボトルで使う場合、空気を入れるために毎回蓋を開けなければならない
付属のポンプは持ち歩く気にはならない
ペットボトルで浄水ができる 喉がカラカラの時に容器に移さずそのまま飲める

【5位】2mm Dyneema Reflective Cord

価格 約¥200/m
質量 約3g/m

いつでも持っておきたい高強度細引き

Dyneemaの細引きが他より優れているところは、「伸びない」という点です。テントやタープを張ると、いつの間にか緩んでいることはよくありますが、この細引きに変えたら緩むことがなくなりました。
洗濯物を干したり、熊よけのために荷物を吊すときも、紐自体が伸びないので簡単にロープを張ることができます。
ウェアのジッパータブが壊れたときに代わりにつけたり、暴風雨の中でのガイラインの補強にしたりと、一本持っておくと非常に便利です。

ここが惜しい

・濡れたまま放置しておくと結構臭くなる
・一度汚れるとなかなか綺麗にならない
水を吸って重くなったウェアなどを干しても弛むことがない

【4位】クラシックSD  VICTORINOX

価格 約¥1,500+tax
質量 約21g

想像力ですべてをカバーできるマルチツール

主要な機能はハサミ、小型ナイフ、マイナスドライバーの三つですが、必要十分です。
特に重宝するのがハサミで、伸びた爪を切ることができます。足に豆ができてしまったときも、針で水を抜こうとすると勇気が入りますが、ハサミでちょん切ってしまえば一発です。
小型ナイフはサラミやパンを切るときなど、簡単な調理に使えます。
マイナスドライバーを使えば瓶ビールの蓋も開けることができます。
唯一困るのがワインのコルクを抜くときですが、指でコルクを瓶に押し込んでしまえば問題ありません。
上の写真は左と真ん中がクラシックSD、右が多機能のトラベラーという種類です。

ここが惜しい

・汚れが詰まりやすい
・ハサミのバネがうまく動かなくなるときがある
・付属の爪楊枝みたいなものが貧弱

【3位】チタンアルコールストーブ+チタン十字ゴトク EVERNEW 

価格 本体: 約¥3,000 ゴトク: 約¥1,500
質量 本体: 34g ゴトク: 約16g

安定感抜群で美しすぎるアルコールストーブ

ウルトラライトハイキングの代名詞であるアルコールストーブ。様々なガレージブランドから商品が発売され、アルミ缶で自作することも出来ますが、手間やお金をかけるより、このストーブを買っておけば間違いはないでしょう。
おそらく一生使えるであろう耐久性と抜群の火力で、燃費の悪さなど気にならなくなります。
アルコールストーブを使うメリットは数多くありますが、「燃焼音が限りなく静かである」ことだと思います。キャンプ場で轟音を立てて調理されることほど興醒めすることはありません。
質量や燃費の点で、最近はOD缶を使ったバーナーの方が優れているようですが、モノを扱う楽しさではアルコールストーブには敵いません。
蓋はなければないで困りません。

ここが惜しい

・特にないが強いて言えば火力が強すぎて地面の草が燃える
風防と床に敷くシートは自作
写真の五徳は高さがあってグラグラするのでお勧めしない

【2位】プレミアム・カスタムインソール SIDAS

価格 約¥10,000

オーダーメイドのインソールで、足のトラブルから無縁に

ロングトレイルを歩き切りたいと願うのであれば、1番重視すべきはインソールだと思います。
それほど足のトラブルを理由にトレイルを離脱する人は多いです。
自分の足の形に合わせて熱形成するインソールは、歩き方を矯正してくれます。足にトラブルが起きないということは、トレイルを楽しむための条件です。
似たような靴ならインソールを入れ替えることができますし、靴にこだわるよりもインソールにこだわったほうが効果が高いです。
最初は違和感がありましたが、カスタムインソールを入れて以来、豆と無縁になりました。

ここが惜しい

・カスタムオーダーできる店舗がすくない

【1位】Zシート THERM-A-REST

価格 約¥2,000+tax
質量 約60g

ロングトレイルでの生活の質を爆上げする座布団

一位にしては地味ですが、こんなに便利で感動する製品は他にありません。
この座布団があれば砂利の上でも枝の上でもどこでも休憩スペースになります。
雨の日で座ることをためらう場合でも、このシートがあればお尻が汚れません。
凹凸と素材のおかげで、座布団自体が汚れてしまう心配もほぼありません。
折り畳めるのでペットボトルホルダーにすっぽり収まります。
雨の日も雪の日も晴れの日も、なくてはならない存在です。

ここが惜しい

・風で飛ばされてなくしやすい
手前が最新型で、留め具が進化して使いやすくなった
ボトルホルダーに入れていつでもどこでも持ち歩く

地味で小さな道具こそ役に立つ

今回は小物編だったので、小さくて地味なものばかりでした。
しかし、地味で小さなものにこそ、ウルトラライトギアの魅力やロングトレイルの味わいが詰まっていると思います。
巨大なタープの下、大音量の音楽をかけながら、煌びやかな道具を操りワイワイするのも楽しいですが、
一つ一つの道具の機能美に触れながら、ゆっくり自然を味わうのもいいものです。
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