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テレマークビンディングをセルフで取り付ける

雪質がいい日は、朝イチのスキー場でゴンドラを2~3本だけ滑るのが日課です。

昨晩も30cm程度降ったため、興奮しながらゴンドラに乗りました。

非圧雪ゾーンからいよいよ飛び出す寸前にスキー板を見ると、ビンディングの故障を発見。踵のワイヤーがなくなっていました。

なんとかその場で応急処置をして、ほぼ片足で滑り降り、そそくさと家に帰りました。

最高の雪が待っていたというのに!

悔しいのですぐ予備のビンディングに付け替えて、次の雪に備えることにしました。

 

この記事は、ビンディングを自分で付け替える手順を記したものです。

ビンディングの付け替えは、お店に出すと1万円以上かかりますが、自分で取り替えれば2~3時間で済みます。

滑走のときに故障しても、仕組みを知っていれば応急処置ができるようになります。

意外に簡単なので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

これがThe Day(スキーヤーの望む最高の一日のこと)だ!!

気がついたら踵のワイヤーがとれてはるか後方に。The Dayなのに~。

必要な道具

他にマスキングテープがあると便利

必要な道具は意外に少ないです。

電動ドリル – 穴が開けられるもの。先端のドリルは3.5mmのものを使用。

グルーガン – ホットボンドを流し込み、穴を塞ぐ。専用のプラスチックの栓でも可。

プラスドライバー – ネジの頭がナメやすいので、最適な大きさのものが必ず必要。

カッター – ドリルで穴を開けたときにできるバリを削り取る。

サインペン – 穴を開ける場所に点をうつ。

マーキングテンプレート – なくても可だが、あると時短になる。

マスキングテープ – 位置決めや穴あけに何かと便利

スキー板は、DPSのワイラー105。とても軽い板ですが、軽すぎて深雪に負けてしまうこともあります。10年前にヤフオクで購入しました。

ビンディングはBlackDiamondのO2から22Designsのハンマーヘッドに付け替えます。

以下のリンクにビンディングの特徴が記してあるので、よければご覧ください。

BlackDiamondのO2

22Designsのハンマーヘッド

おおまかな手順

1、古いビンディングを取り外し、昔の穴を塞ぐ

2、新しいビンディングの位置を決める

3、穴を開けてビンディングを取り付ける

以上の手順で作業を進めていきます。

かかる時間はだいたい2~3時間ほど。慣れれば2時間ほどでできます。

ハンマーヘッドの取り付けは初めてだったので手こずりました。

広い作業スペースと、板を傷つけないマットがあると便利

1、古いビンディングを取り外し、昔の穴を塞ぐ

ビンディングの取り外しは簡単で、プラスドライバー1本で済みます。

すべてのネジを取り外せば完了です。

取り外したあとの板はとても汚れているのできれいに拭きます。

今回の故障は、トゥーピースと板を固定しているネジが緩み、はさみこんでいた先端のパーツがなくなったことが原因でした。

長く使っているとネジは緩んでくるので、山に行く前は締め直すことをクセにしたいです。(とても面倒ですが)

左下の小さなパーツの紛失により、ケーブルが外れた。

ビンディングを取り外した跡の穴は、湿っているので良く乾燥させます。

この穴から水分が入り、スキー板の木材が腐ってしまうことがあるため、グルーガンをつかって穴を塞ぎます。

専用のプラスチックの栓(P栓)も販売されていますが、水の侵入を防ぐことができれば何でも構いません。

ホットボンドを穴に流し込む。空洞ができないようにたっぷり流すのがコツ。

ホットボンドを流し込んで盛り上がった穴を、カッターできれいに平らにします。

このときに膨らみが残ったままだと、新しいビンディングと干渉します。

耐久性が著しく落ち、激しくスキーをするとネジが吹っ飛びます。

位置を決める

位置決めは非常に難しく、方法は諸説あります。

テレマークは踵があがるスキーで、ブーツセンターを出しにくいため複雑です。

私は最初にショップで取り付けてもらったビンディングの位置をベースに、

パウダー用の太めの板は後ろ目に、ジャンプしたり小回りをする板は前に、

位置を調節してつけています。

取り付け位置はロッカー板やキャンバー板の違いによっても変わってくるので、一概には言えません。

自分にあった位置を見出すには、ある程度の種類の板とビンディングを乗る必要があります。

マーキングテンプレートをつかって、スキー板にサインペンで印をつけていきます。

金具は先にトゥーピースだけを取り付けます。

マーキングテンプレートがない場合は金具を置いて印をつけていきます。

穴を開ける

ドリルを使って穴を開けていきます。

まずは3.5mmのドリルで下穴をあけます。先端から7mm程度のところにマスキングテープを巻いておくと、貫通を防ぐことができます。

開けた穴に試しにネジを入れてみて、盛り上がったバリをカッターで削り取ります。

エアーダスター等で穴の中の木くずを吹き飛ばすのがおすすめです。

金具を取り付ける前に、ネジを入れてみる。バリが出るので取り除く。

ビンディングを取り付ける

新しいビンディングのトゥーピースを取り付けていきます。

22designsのビンディングはネジを6本締めれば完了です。

ネジ穴に木工用ボンドを流し込んで補強する人もいます。もし外れるのが怖ければ、エポキシを使って完全に固めてしまうのも手です。

電動ドライバーで締め上げたあとも、必ず手でネジを締め上げて、板とビンディングの間に隙間がないかを確認します。

トゥーピースの取り付けが完成

取り付けたビンディングにブーツを装着し、ヒールピースの位置を決めます。

ヒールピースの後端とブーツのかかとがピッタリ合うようにします。

トゥーピースの取り付けと同様の手順で、穴を開け、ヒールピースを取り付けます。

完成!

リーシュコード(流れ止め)を取り付けて完成です。

今回のビンディングは22Designsのものでしたが、他のメーカーのビンディンもだいたい同じような手順で取り付けることができます。

完成したらスキーを眺めながらお茶を一杯。

ゲレンデで試走する

いきなりバックカントリーでは使わず、必ずゲレンデで試走します。

ネジ締めが甘いと、テレマーク姿勢をした瞬間にネジが吹っ飛びます。

その場合はエポキシで固定するか、穴を移動させるしかありません。しっかりとネジは締めるようにしましょう。

今回は家の周りの森で試走しました。

メンテナンスを怠らず、山遊びに備える

スキーの道具は高負荷がかかるため壊れやすく、山の中で故障してしまったら命の危険に直結します。

壊れてしまう前のメンテナンスを怠らないのはもちろんですが、

もし壊れてしまったとしても、自力で滑り降りられる知恵や道具が不可欠です。

最高の1日を見逃さないように、山遊びの道具を丁寧に扱いたいものです。

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